分娩に関しての当院の考え方 1
分娩は、できるだけ自然に、しかもお母さんや赤ちゃんにとって安全に終了することが理想です。しかし、有効な陣痛が開始しない場合や、お母さんや赤ちゃんの状態から、自然の陣痛発来を待てない場合などがあります。このような場合には、子宮の出口を軟化せることと、陣痛を促すことの、二つの意味から、プロスタグランディン錠剤内服やアトニン1単位点滴内混注などの方法を、当院では準備しています。
ただし、どのような薬剤でも、その効果や副作用には個人差があり、有害事象をゼロにすることはできません。子宮収縮薬は、少量の使用でも強すぎる陣痛になることや、逆に、最大量を使用してもうまく効果がでないこともあります。
医師の診察所見や、NST(胎児心拍陣痛監視装置)の結果をみながら、分娩の進行を慎重に観察いたします。そのなかで、出産は刻々と変化しますので、緊急事態が発生した場合には、急きょ適切な対応が求められます。
このような危急の場合には、ゆっくり時間をかけて同意を核にするお時間がとれないまま、対応せざるを得ませんので、ご諒承ください。
(以下に、つづく)